【演劇部】母校の講師を始めて一年がたちました。
下村真梨奈
県立川崎高校で演劇部の講師を始めてこの春で一年になりました。しかし演劇部との実際の付き合いはもう私自身が学生だった頃、2008年の夏から数えてもう11年にもなります。
県立川崎高校演劇部に入部したのは私が高校に入ったばかり、一年生の夏頃。その頃部員は6人ほどで小さな部活ではありましたが、外部からプロの演出家の方が講師として指導をしに来てくださっていて、年に3回ほど公演を行っていました。初めての舞台はシェイクスピアの「マクベス」。文化祭での公演でした。照明や音響などの仕事はそれぞれの友達に頼み、部員ではない輪も広がっていきました。卒業後は演劇部の講師をやってくださっていた方とともに劇団として活動を始め、演劇部の卒業生の子達も加入し、県川演劇部とともに合同公演を行うこともありました。
県川演劇部は基本的にはそこまで人数の多くない部活でした。そのため、毎年それぞれの代の特徴が作品や公演に多くにじみ出ていました。部員が脚本を書きオリジナルの作品を上演する年。古典作品やアングラ作品に挑戦する年。同じ小作品をメンバーを変えて二本立てで上演してみる年。部員が入れ替わるごとにカラーは変わっていきますが、堅い伝統はなくその時その時、そこにいる子達に合わせて雰囲気が変わっていくのはとてもいい特徴だったように思います。
昨年の春から演劇部の講師として正式に活動を始めました。今までもOGとして部活を見に行くことはたまにありましたが、改めて自分が講師として部員たちを見ていると、今の彼らに会う部活の仕方、作品の選び方とはなんなのか考えることが多くあります。自由な校風の中で高校生たちが部活に求めるものも変わって来ています。貴重な三年間の中で、演劇を通して彼らがどう成長できるか、どう輝けるかを今年も考えていきたいと思います。(’19.4.27up)
青春スクロールの第12回に紹介された、部活動インストラクターの下村真理奈さんに寄稿していただきました。
※現役生の部活動情報、OB会の開催報告など、投稿をお待ちしています。